『ぼくらはズッコケ探偵団』を読んで

ぼくは、推理小説が好きで、今まで何本か読んでいます。例えば、オーギュスト・デュパンの『モルグ街怪事件』、金田一耕助の『本陣殺人事件』、『獄門島』、エラリー・クイーンの「謎の308事件」等です。しかし、どの作品も憎しみや恨み等を描く少し恐い小説でした。

しかし、この本は、推理小説なのにとても笑えました。

まず、ハチベエの打ったボールが、窓ガラスを割ってしまったところから、事件は始まりました。

ところが、窓ガラスは、殺人犯によって、しかも人を殺していたのです。

その上、その老人殺しの容疑が、ハチベエ、ハカセ、モーちゃんのズッコケ三人組にかけられてしまい、おどろきました。

そして次の日、学級会で、もめ合った時のハカセの口のうまさには感心しました。そしてこの口のうまさが犯人を逮捕するんだなと思いました。

ハチベエ達がボールを探しに行って、高橋さんの部屋に入って証拠を見つけたり、久美の証言を元に犯人が誰か推理力をしぼって考えるところは、まるで本物の探偵の様でした。

そして、ハチベエが足らない脳みそで、高橋さんが犯人と考え、トリックも暴きだした時は、おどろきました。もしこの推理が当たっていれば、ハチベエは、名探偵になるからです。ところが、ハチベエの推理は、見事に大はずれ。高橋さんの部屋は、警察に調べ上げられていたのでした。しかし、この高橋さんと水野さんの雑談に、犯人につながるヒントが隠されているのではと思いました。

そして次の日、ハチベエが大発見をしました。花びんを割ってしまい、何とか先生にしかられないようにもう一度割るということから、犯人もこのトリックを使ったのではと、気付いたのです。そして、そのトリックを証明するために、小西家へ向かい、ガラスを組み合わせている三人組はとてもかしこそうでした。

そして、あらゆる証拠を集めて犯人をつきとめ、最後には犯人と戦った三人組は、とってもカッコよかったです。

最後に、口達者のハカセが、逆転さよならホームランを打ったのは、本当におどろきました。