第10冊ノート(2012年12月29日~2013年5月2日)

2012年

CoyaNote2012048

新年に送るおたよりは
信念に基き
その年最初の そしてそれは外部に公開する
作品である

2012.12.29

2013年

CoyaNote2013001

世間のお正月ムードにのらない
たんたんと日々を流していく
今日はたんなる1月という月の
2日目というだけのこと
それ以上の感想はいっさい持たない

 2013.1.2

CoyaNote2013002

毛嫌いするほどのものでも
よく見ているうちに不思議と愛着がわく
美も醜も本当は区別なんてない
ただ漠然とした一つの塊があるだけ
その中から作品をつくっていくのは
理性による秩序立てられた作業

CoyaNote2013003

現状の中でやっていくための 実験
導き出された結論は
実施可能という朗報
このやり方で描いていく
それができるとわかった以上は
他の細かいことをつべこべ言わず
描け

CoyaNote2013004

自分が負け犬で
底辺者で
決して日の目を見ることのない
クズであると
認識すること

例えば偶然乗り合わせた電車
行き先は違えど
向こうは新年会という華やかな宴に赴く一方
こちらは重いカバンを背負った
だらしない恰好で
トボトボと六畳一間の穴ぐらに帰り
在宅でサービス残業をするという
格差 これが現実だ
しかも相手はこっちの惨めな状況など
きっとみじんも知らないのだろう
この絶望的な地位の違いは
もはやひっくりかえすことなど不可能
一発逆転などありはしない

だから明日も
またくだらない荷物を抱えて
ショボショボと出勤しなければならない
これが真実だ

CoyaNote2013005

逃げそうになる自分を
奮い立たせて
逃げる一歩手前くらいまで
戻せればそれでよい

CoyaNote2013006

あきらめるという選択肢は
最後にとればよい
がしかし
あきらめることが
君を傷つけない一番よい方法なのかもしれない

あきらめるのか
人間はあきらめることのできる
賢い動物なんだぜ

CoyaNote2013007

足の痛みは内部にまで達し
やがて肉や骨に著しい損傷を与える

CoyaNote2013008

とりあえず
君が生きているとわかっただけで
僕も生きていける
それがどれだけ嬉しいことか

CoyaNote2013009

行き過ぎた正義感は
その他大勢にとっては迷惑でしかない
通行人乙として
エキストラBとして
知らんぷりをしていればいいものを
何をやっているんだ
愚か者め
これだから空気が読めないんだよ

CoyaNote2013010

辺り構わず手を出してみる
可能性を一つ一つ潰していく虐殺行為

CoyaNote2013011

どのツラ下げて生きているんだ
人間に満たないクソムシが

CoyaNote2013012

調子にのるな 人間未満のクズ
ここでたっぷりと恥をその
うす汚いツラにぬりこめればよい

その声すらもはや嫌悪感がする
しゃべるな
今すぐに声帯をつぶして
二度とペラペラできないようにしてやる

その考えすらもはや嫌悪感がする
意見など出すな
今すぐに巨大ハンマーでその頭を
叩き割ってやる

CoyaNote2013013

肉体だけあって
中身はまるで役立たず
いや躯だってどうだか

CoyaNote2013014

カレー味のう○こと
う○こ味のカレー
を食べた後で
食道を通り
胃を通り
小腸を通り
大腸を通り
十二指腸を通り
不要なものだけを固めて
肛門からひり出されたもの

どっちがいいですか

CoyaNote2013015

このまま職場に戻らずに
消えてしまおうか
誰も気づかないよ どうせきっとたぶん

CoyaNote2013016

ヘタクソな字
どうすればこんなヘタクソな字が書けるんだろう
信じられない

その絵の額 傾いてるじゃん
なに それで水平だと思ったん?
どうすればそう見えるの?
信じられない
視覚がゆがんでるんじゃないの?

眼科の受診をおすすめするよ
いや精神科の方がいいかな
はたまた監獄がおにあいさ

CoyaNote2013017

誰かに訊かないと
ティッシュ一枚ちぎれない
指示がないと動けない
ロボットよりも劣るクズ

CoyaNote2013018

けつまづいて
よろけてこけて
まるでかえるみたいに
じべたにへばりついて
どうすればそんなふうになるんだ
そのすがたがもはやはずかしい
ずっとそこでそうしていろ

CoyaNote2013019

今寝ないと
きっと明日の朝は苦しい 辛い
そんなことわかっているのに
ダラダラとしていつまでたっても寝ない
寝ろ

CoyaNote2013020

高い買い物をしてしまった
セールで半額だったとはいえ
こんなにも高価なものを
よく検討もせずに
発議して各方面からの許可も得ずに
独断で決めてしまった

絶対に必要というわけでもないのに
すでに持っているのに
これをムダといわずして
なんと呼ぼうか

罪深い行為

CoyaNote2013021

カネで心は満たされるのか
物資から精神へ

いのち

誰にでもどんなものにでも平等に
与えられているいのち

いつかは必ずやってくることは
わかっているのに
それに気付かないようにして
過ごしている

CoyaNote2013022

いのちがにじむ 血のようにしみる
いたずらに生きること

CoyaNote2013023

かつて使っていた時はうまくいってたのに
何回やってもインクがにじんでしまう便箋
仕方なく別のやつも買ってくるけど
それがもっとひどくにじんでしまう

結局あきらめて他のペンで書くが
今度は字がヘタクソで気に入らなかったり
不自然な空白に嫌悪感を覚えたり
何枚も何枚も高価な紙をムダにして
やっと書き上げた手紙
それは何のためのもの

CoyaNote2013024

休みの日は午前中死んだように眠り
お昼頃のっそりと起きる
活動を始めるのは午後から
半日しか生きてない
まるで生ける屍

CoyaNote2013025

リア充のためのキーワード

  • ヨガ(ホットならなおよい)
  • 恵方巻き
  • ダンス
  • パーティー

非リア充、というか人間のクズのためのキーワード

  • 半額のシール
  • いつも同じ服
  • 季節に無関係

CoyaNote2013026

今日は節分ということで
暦の上ではもう春です
豆をまいたり最近じゃ恵方巻きなんてものも
市民権を得て定着してきました

でも
それは全て世界が自分を中心に動いてると信じてやまない
リア充勝ち組のためだけに用意された
楽しい楽しいライフイベント

僕みたいな人間のクズには
一切無関係
というか 存在も知られてはいけないもの
今日も昨日と何ら変わらない一日を過ごして
もちろん恵方巻きなんて食べません
だから一生春なんてこないし
いいことだってありません

永遠に寒い冬

CoyaNote2013027

ボタン一つ押すだけで友達になれて
ボタン一つ押さないだけで世界は何も変わらない

CoyaNote2013028

ドローイング
鋭い針で硬い板に切り刻むように
ガリガリと線を引く
ナイフみたいに尖った殺意剥き出しの
手の動き
インクの筋が血のように紙を汚す

CoyaNote2013029

パンパンに膨れ上がったメタボリックなカバン
その中身のほとんどが使わないムダなもの
ゴミにも等しいムダを抱えて
君は今日も行く
肩にのしかかる重み

CoyaNote2013030

スティックのりのかけらが指先にこびりついたまま
乾燥して手がガサガサになってしまう
そのまま埃まみれの本棚に触れて
ひどく汚れた手
その手が幸せを掴むことなど
決してない

CoyaNote2013031

理想なんてもんはない
目の前にある現実が全て
ああしたい こうしたいなんて
一切考えない

CoyaNote2013032

これを描くことに何の意味があるのだろうか
そんなこと考えたって仕方ない

CoyaNote2013033

不気味で狂ってる絵
それを描こう
美的センスも価値も一切ない
ゴミみたいなクズの絵
それを描くことに
何らの意味も見出せない
あってもなくても一緒
むしろない方が地球のため
それくらい要らない絵
それを描こう
絵の具とカンヴァスのムダづかい

CoyaNote2013034

一瞬で病となり
一生をかけても治らず
一切の幸せを失い
一勝のために九千九百九十九万九千九百九十九敗する
一心でがんばったとしても
一貫のおわり

CoyaNote2013035

革靴のかかと部分が外れてしまう
接着剤でくっつけて見た目は元通り
見た目さえそれっぽくなっていれば
内実などどうでもよい

CoyaNote2013036

体調を崩すのは一瞬
築き上げたちっぽけな幸せが壊れるのも一瞬
その一瞬で
君の一生をかけた苦労は全て
水の泡と帰す
ムダな努力にご苦労しましょう

CoyaNote2013037

時々 肉体が邪魔になる
最近じゃ しょっちゅうだ
この衣服を脱ぎ捨てて
魂だけの存在になれたら
どれだけ楽だろう
空気みたいにふわふわ浮かんで
そこに痛みや苦しみなんかなく
ただ目の前を映像が流れていく
自分を取り巻くあらゆるものには
一切触れられない
精神だけの自分
そんなものに憧れたりする今日この頃
肉体が煩わしい

CoyaNote2013038

須磨甫と我羅携とリア充とクズな自分
それらを対比的に表現した
壮大な長編自虐叙事詩
そいつを書いていこう

始末書のような覚書

朝目覚めたら 8時を過ぎていた
やってしまった
完全な寝坊である
働き出して2年半 こんなの初めてだ

前日はなんだか体の調子がすぐれず
頭が痛くなって
体も重かったので
薬を飲んで早めに床に就いた
しばらく眠気の中でうつらうつらしていて
真夜中の3時に目が覚めて
喉が焼けつくように渇いて
水をガブ飲みして
そこからは悶々として眠れなかった
このまま朝を迎えるのかと
憂鬱な気分になったところで
意識は途切れた
気付いたらこんな時間
一体何をやっているんだろう
怠慢以外のなにものでもない
心に緩みがあるからこういうことになるんだ

もうこれから一生寝ないという刑にでもしようか

もう二度とこんなことはあってはならない
愚か者めが

2013.2.8

CoyaNote2013039

地に足がつかず
歩いてるのに体がふわふわと浮いてるみたい
このままいけば肉体がまるで脱ぎ捨てられそう
魂だけとなった自分は一体どこへ向かうというのだろう
天だろうか 地だろうか
はたまた下界の時と同じ
平凡たる日常を垂れ流すのか

CoyaNote2013040

ボールペンの硬い書き味と
同じくらいの痛みをもって
この手を苦しめる筆記用具

書かれた文字は当然ろくでもない形
どうやったらこんな醜い字が書けるのだろう
人類史上最大の謎である

CoyaNote2013041

他人の幸せは人類共通の願い
貴様の不幸せもまた人類共通の望み
さっさとどん底に落ちやがれ
そして二度と這い上がってくるな
クズが

CoyaNote2013042

今日の敗因
相も変わらず今日もまた失敗に終わった
やらなければならない課題があるにもかかわらず
やらない
毎度毎度のことだが
一応なんでそうなったのか調べてみると
今日はパソコンの電源を入れて
ファイルを開いたまではよかった
そこまではすこぶる順調だった
しかしそこで油断した
怠けの悪魔がそのスキをついて侵入し
あっという間にやられた
その後は目を覆いたくなるような惨劇
おぞましいくらいの時間の虐殺

どうしていつもいつもこうやって
同じ過ちを繰り返すのか
後悔はするけど反省しないから
いつまでたっても成長がない
もはや生きる価値もないね

CoyaNote2013043

悶々として眠れず 今日も寝不足のまま
一日が始まってしまう

CoyaNote2013044

傷つけてしまう
とても大切なものなのに
ほんの少し注意するだけで
防げたはずなのに

傷つけてしまう
レターナイフなんて使ってるから
おとなしくはさみにしとけばいいのに

手紙の封ではなく
手首の筋でも切ってろ カスめ

CoyaNote2013045

絶対に埋められない格差
でも
負けを知っているという点では
勝っている

CoyaNote2013046

次から次へと襲いかかってくる仕事
恐ろしいギャングたちに取り囲まれた気分だ
全員出揃ったところで
ノーガードの殴り合いが始まる
ボコボコにやられて
地面に倒れ込んで
それでも闘いは終わらない
顔は腫れ上がって
パンパンに膨れた
みにくい岩みたい
鮮やかでない汚いだけの血が流れる
蹴られて踏みつけられて
まるでサンドバッグだ

そのまま意識がなくなって
屍にでもなるか

CoyaNote2013047

ちょっと疲れた
人生に疲れた
だからちょっと寝かせてくれないか
一億万年ほど
運が良ければ
再び起き上がり巡り会うこともあるだろう

CoyaNote2013048

全て悪いのは自分です
この責任をどうとるのか
なにをもって償うのか

CoyaNote2013049

生きることは辛い
辛すぎて生きていけない

CoyaNote2013050

パスタを食べてたら
たかのつめを丸ごと呑み込んでしまい
喉が焼けつきそうになった
ペペロンチーノなんて
おしゃれなフードを
君みたいなダニが食べようとするから
こうなるんだよ
似つかわしくない

ラーメンを食べてたら
あっつあっつのスープで
喉が焦げそうになってしまった
ラーメンなんて
リア充フードを
君みたいなガイチュウが食べようとするから
こうなるんだよ
似つかわしくない

CoyaNote2013051

当事者意識の著しい欠如
壮大な考えがあったって
それをやらなければならないのは
紛れもなく自分以外にいないのに
それをわかってない

CoyaNote2013052

自分が嫌い
世界も嫌い

CoyaNote2013053

頭の中では言いたいこともある
でもそれが声にならない
脳みそから下へ伝って
声帯をふるわせることはない

CoyaNote2013054

足の裏が痛む
踏みしめるたびに鈍い痛みが走る
筋肉かはたまた骨か
体が傷ついた

湿布を貼る
じんじんと痛みが冷たさとなって
さらに鮮明に知覚される

ついでに歯ぐきもえぐれた
口内炎だ

CoyaNote2013055

息を吸い込むと傷がさらされて
しみてしみて仕方がない

そしてまた太ももに謎のふくらみ
虫刺されなのか
あるいは何かの腫瘍
ぶっくりと腫れ上がって
押すととても痛い

もはや使いものにならない
劣化した体

いっそ全取っ替えでもしてしまえ

CoyaNote2013056

痛みが違和感程度になったら
とりあえずは大丈夫だ
湿布一枚分の痛み
踏みしめることで感じてしまう
小さなしかし消えない電気信号

CoyaNote2013057

もうだめだ 一時はそう思った
明らかに痛みがある
歩くたびに足を踏みしめるたびに
それが知覚されてしまう
完全に引きずったような
不自然な恰好での歩行

しかしどうやらそれは勘違いのようだった
なんと湿布がはがれて
足の裏で丸まったかたまりになって
それを踏んずけた時の違和感を
痛みと錯覚してただけだった
きっとそうだ 怪我なんてしてない
そう決めてつけてしまおう
思い込みが全てだ
確かめなければ事実は発生しない
いつまでも仮定のままでいろ

CoyaNote2013058

ぴりりと辛いマスタードの効いたソース
リア充だね
ぴりぴりと熱い湿布を貼った足の裏
クズだね
一生そうしてろ

CoyaNote2013059

言い訳さえあればそれでよいと思ってる
自分は悪くないと主張すれば
それでよいと思ってる

何が問題なのかがわかっていない

CoyaNote2013060

もうしゃべるな
余計なことは一切口から出ることを禁じる
声を捨てろ

CoyaNote2013061

なぜ後悔することが予めわかっているのに
こうも愚かなことを
くりかえしてしまうのだろうか
しかも今日は
あれを食べようと
昼のうちから決めてるからたちが悪い
「自分へのご褒美」なんて
君にはいらない

CoyaNote2013062

ヘドが出るくらい
じんましんが出るくらいの
キモさ

それはこの絵にとって最高の褒め言葉だ

CoyaNote2013063

ねっころがりながら書いた文は
がさつでいいかげんで
読むに堪えない雑さ
理想はデスクに向かって
一つ一つ緻密に書くべきなんだろうけど
それができる環境にない

CoyaNote2013064

何度くりかえしても犯す失敗を
人は愚かさと呼ぶ

CoyaNote2013065

実験は大成功
油絵の具の地塗りの上に
クレヨンは踊るようになめらかに
描画できる
新しい表現をしていこう
これまでの様式で

CoyaNote2013066

花粉症が発生
目はかゆく
鼻からは洟がとめどなく垂れ
くしゃみが止まらず
喉が痛い

たよりのマスクも
洟でさっそく汚れてしまう
ベチャベチャ ヌチャヌチャ
この世の汚さ不潔さを
凝縮したかのようなおぞましい液体

加えて ほこりが舞い
砂利が飛ぶ

体中の汚れを洗い落としたい

CoyaNote2013067

やる気が起きないまま
なんとなくだらだらしながら
やったことも
よしとしようではないか

やらないよりはましだ

はじけ なにごとも

CoyaNote2013068

一生懸命 丹精込めてつくった
サプライズケーキを
パイ投げ遊びのオモチャにされて
一瞬で潰されるようなものだ
僕の人生なんて

CoyaNote2013069

ちゃんとした大人のいない空間で
僕も結局立派になれない

CoyaNote2013070

このまま何もせずに失っていくのか
何かしても結局失うのであれば
何もしないでいる方がまだましだ

CoyaNote2013071

一応朝目は覚めるが
しかしそこで起き上がるということはなく
うやむやだらだらして
再び眠りの中へ溶け込んで
気付いたらお昼すぎ
そこからも
あれこれと言い訳をして
起きようとせず
自分のこのみじめな境遇を
恨むかのように

うーとかあーとか
奇声を上げて
それからようやくあきらめたかのように
仕方なく起きる

ぬけがらの布団は
だらしなくいい加減なクズの形を残し
生きる屍は最低限の生命維持活動を
始めてしまう

CoyaNote2013072

もうさっさと描くことで処分してしまいたい
カンヴァスのなのに
どうせ拾ったようなゴミにも近い
カンヴァスなのに
何をためらっている
どうせ何を描いたところで
世界は何も変わらないだろうし
そもそもそんな作品を描くことなど
できないだろうに
何が彼を描かせようとしない

CoyaNote2013073

脳内に「いいね」という快楽物質が流れる瞬間
それのためだけに描いているといえよう

CoyaNote2013074

自分が思っていることだけが全てじゃない
それに気づくことだ

CoyaNote2013075

あれだけ散々悩み迷いぬいた末に
ようやく決断をして
やったことなのに
このやるせなさをどうしよう

そうは言ってもこのままやりすごすことが
やさしさであり大人の態度だというのか
だとしたら
やさしさなんて何の役にも立ちそうにない

CoyaNote2013076

寂しい気持ち やるせない気持ち
そういうのを避けるために
孤独を選んだというのか

CoyaNote2013077

その時の気分でしか動けない
前日までの決心を実行できない

CoyaNote2013078

人間の技巧が問われている
突然話しかけられた時に
どれだけ自然に振舞えるか

CoyaNote2013079

ガタガタになってバランスも何もあったもんじゃない
ヘタクソというより醜さすらある
君の字

ドローイングのような筆跡の方が
まだましにすら見える

重要なのは速度だ 決意だ
ためらいがあっては
決してよい字にならない
一心不乱に進みつづけなければ
ならない

CoyaNote2013080

生きることの苦しみとか悲しみとか
おおよそ負の感情はすべて
自分の胸の内にあふれてるものだ

CoyaNote2013081

対人恐怖症の
もっといえばコミュニケーション障害の
根本原因は
相手が自分の話を聴いてくれず
自分を受け入れてくれないと
こっちが勝手に思い込んでいることだ

過去の痛い苦いトラウマが
いまだに心を悪しく支配していて
まともな会話などできようもない

疑心暗鬼
相手はきっと自分のことをミジンコ以下の
虫ケラだと思っている
いつも見下されている
そう被害妄想を持ちつづけているために
決して相手を信頼などできない

CoyaNote2013082

エンジンがかかるのがひどく遅い
エンジンをかけるのにおそろしいほどの力がいる
どうしようもないクズなマシーン
少しはましになることもあるのだろうか

CoyaNote2013083

無農薬有機野菜を食べて
休日はヨガで体幹をきたえ
バランスはばっちり 美BODY
健康的で毎日がとても楽しい
リア充がいる

その一方で

添加物や合成着色料や薬品づけの
ジャンクフードで空腹を埋め
休日はゴロゴロと体を横たえ
バランスはガタガタ醜い塊
不健康で毎日はとても苦しい
クズがいる

そうやって世の中は成り立っている

CoyaNote2013084

敗北感に打ちひしがれ
その中でのたれ死にそうだ

人生とはこんなにも辛いことばかりで
ひっくり返すことなんて不可能

絶対的な圧倒的な格差

CoyaNote2013085

一冊のノートがある時に
どれだけの頁数を書いたか
それを考えるのがポジティブな人

どれだけの頁数が残っているか
それを考えるのがネガティブな人

CoyaNote2013086

新しい年度に入り 皆が期待と希望に胸をふくらませて
新生活を華麗にスタートさせた
4月1日
そういった世の中の流れに取り残されるように
のけ者にされた独りぼっちの男
こんなクズには春の新生活だなんて
ぜいたくすぎます
昨日を引きずったままの
変わり映えのない日常のくり返し

この現状をなんとか打破しようと
ふと思いついたかのように
新しい靴を買ってしまった
また無駄なものを

新年度を新しいスーツ新しい靴で
気持ちも新たに迎えようという魂胆か

たわけ 愚か者めが

どうせ何をしたって何一つ変わりやしないんだ
君に待っているのは昨日と何ら変わらない
絶望という名の人生
それは「未来」「明日」などと
希望あるものでは決してない
ただの時間

垂れ流しやり過ごし
消化され殺されていくためだけの時間
どうしてそれが分からないんだ

そんな価値も意味もない4月1日
何の区切りにもなりはしない4月1日

今日買ってしまった靴も
結局無駄にしてしまうんだよ クズめ

2013.4.1

本日のジヒョウ・本日のイショ

平成25年度の始まり
毎日毎日失敗ばかりでまるで反省がない
もはやこれ以上の更正の余地はない
だから僕は心の中で
仕事をヤメることにしました
毎日毎日その日犯してしまった
とりかえしのつかない重大な過失の
責任をとって
毎日毎日ジヒョウを書きます
そうやって毎日毎日新しく働き出すような
そんな転職族になります

毎日毎日辛いことばかり
だから僕は心のなかで
自分をコロスことにしました
毎日毎日その日起きた
嫌なことを苦に
イショを書いてジサツします
そうやって毎日毎日新しく生まれ変わっていきます
毎日その日の古い自分をコロシ
毎日新しい自分に生まれ変わっていきます

CoyaNote2013087

新しく買った靴は
箱の中に大事にしまって
一生履かないでおこう
そうすればこの世の凄惨な
汚れや傷と触れずにすむ

今日は雨だ
こんなかよわい靴に
冷たく濁って
排気ガスで汚れきった水を
ほんの少しでもつけるわけにはいかない

だからこのまま履かないでおこう
だからこのまま儚い抵抗

本日のジヒョウ・本日のイショ

今日は4時間近くサービス残業してしまいました。時間内に仕事を終えられないのは無能の極みです。不適合なので、仕事をヤメます。そしてそのままジサツします。

平成25年4月4日

カロウシ

CoyaNote2013088

体はクタクタ
家には寝に帰るだけ
休息もままならぬままに
すぐに明日が始まってしまう

CoyaNote2013089

ヨゴレタカラダ
上へ下へ駆けずりまわって
あれがないこれがない
ああしてこうして
走るだけ走って
足も脚も疲弊して
汗なのかなんなのか
カラダがドロドロ
とてもキタナクテ
不快で不潔だ

CoyaNote2013090

どこまでも爪を伸ばす
不快で不潔な気持ちを抱くほどに

須磨甫と我羅携とリア充とクズ

須磨甫
掌の上に広がる情報の海 それを華麗に操るスマートさ
電子郵便で相手と文を交わすのはもちろんのこと
声を電波に乗せて会話をしたり
音楽を1か0の2つに換言してとじこめ 演奏させることだって可能
それどころか
電子情報を閲覧したり
亜府利とかいう機能を使っていろいろと楽しんだり
使い方は無限大

指先をなめらかにすべらせてスマートに使う
くもりガラスに絵を描いていくみたいに遊び心たっぷりにクリエイティヴに

もはや生活は変わった
須磨甫があればスマートな暮らしが送れるのだ
出慈足の技術でありとあらゆることができる

いやいや いくら須磨甫がすごいものだからって
それを使う場面に恵まれていなければせっかくの機能も宝の持ち腐れなだけ
つまり生活が楽しくなければ意味がない
リアルな生活が充実していなければそれを使う資格がないのである

まずは呑み会 盛り上がれるお洒落なお店をグルメサイトで検索したり
地図を調べたり クーポンで割引したり ポイントをためたり
そういったアツイ呑み会を成功させるために須磨甫は必要不可欠だ
あるいは旅行 レンタカーを予約したり 列車の切符をとったりはもちろんのこと
ホテル 観光名所 グルメ お土産 なんだって検索できる
楽しい旅行のために須磨甫は必要不可欠だ
他にもBBQ キャンプ 花火大会 スノボ
ありとあらゆるイヴェントで写真や動画を撮って社会的電網情報掲示板に投稿するのに
須磨甫は大活躍する
つまりそれはリア充にだけ使うことを許された特権
リアルな生活を充実させてくれる仲間に囲まれ
何一つ不自由も不満もなく幸福にあふれた日々を過ごしている
リア充しか須磨甫を持つことは許されていないのである

タバコの箱よりもひと回り大きい矩形の物体
胸ポケットからさっと取り出しすぐに検索
まるで名刺を用意するかのようなスマートさ
そのままテーブルの上にのっけて連絡を待つただずまいも絵になる
この小さな匣の中に世界がつまっている
それを指先でタクトをふるようになめらかに操る まるで魔法
世界はもうリア充のものだ

我羅携
バタフライナイフみたいに腰の折れた老い先短い老人のように
まっぷたつに窮屈そうに軀を折り曲げている
その駄沙すぎるフォルム
使用する際はいちいちふたを開けてボタンを太くて汚い指先で
だらしなく押す醜さ
基本的には電子郵便と電波的会話しかできず
おまけのように一応電子情報を閲覧することも多少はできるが
子供だましのようなちゃちなものだ

時代の進化にとり残された 時代遅れの 時代錯誤の
過去の遺物
今時まだそんなものを使っていることが
恥ずべき行為
人間性の異常

今や世界は須磨甫を前提に全て動いているというのに
我羅携で事足りるということは
それは世界から隔離されたところにいるということだ
須磨甫を使う場面になど一切遭遇しない生活
リア充とは正反対
いわゆるクズ クズ以外のなにものでもない

呑み会? いつも一人で手酌 缶ビールとハイボール
たまに義務として呑み会に仕方なく出席しても
誰とも一切話さずひたすら黙々と独りで呑むだけ
会場に居ようがそうでなかろうが全く変わらない透明な空気みたいな存在
自宅となんら変わらない状況
たとえアツイ呑み会でも独りだけ冷めてて居る意味がこれっぽっちもない
もちろん自分が幹事になって呑み会を主催することなんてありえない
だから須磨甫など必要ない

旅行? 独り旅しかしたことない
行き当たりばったり 旅先でも食事はチェーン店
お土産を買って渡す相手もいない
そもそも旅行などめったにしない
旅行に楽しみを見出せない

BBQ? 草食だし胃が弱い
キャンプ? 日焼けしたくない
花火大会? 土日祝日は夜遅くまでサービス残業
スノボ? 寒さに弱い 骨折したくない
ありとあらゆるイヴェントを経験せず またやりたいとも思わない
当然社会的電網情報掲示板に投稿することもなく
ごく稀にしても誰からも何の反応もない
だから須磨甫が活躍する機会など皆無である

つまり人間のクズに須磨甫を使う資格も権利もなく
クズは須磨甫などというリア充ツールを使ってはいけないのである

電車の中でも店内でも
他のみんなが須磨甫を操っている中で
クズは独り我羅携を使う
恥ずかしげもなく 隠すこともなく
周りからの嘲笑にも気付いているが
仕方ないこととあきらめる
クズは須磨甫を使うことを許可された身分ではないのだから

リア充「同期の仲間と呑み会なう。仕事のアツイ話で盛り上がる!最高!」(みんなで乾杯してるピース写真つき)
クズ 「六畳一間の汚く狭く暗い自宅呑みなう。仕事での失敗がぶり返してきて死にたくなる。最悪」(缶ビールがこぼれている写真つき)
リア充「同期の仲間と旅行なう。紅葉がマジキレイ!」(みんなで紅葉をバックに記念撮影)
クズ 「職場と自宅の往復はちょっとした小旅行」(駅の電光掲示板を無意味に撮影)
リア充「同期の仲間とBBQなう。肉サイコー!」(肉に食らいつく写真つき)
リア充「同期の仲間とキャンプなう。星がキレー!」(満点の星空の写真つき)
クズ 「タイムセールで半額のサラダなう。ドレッシングがついてない」(しなびてヨレヨレのレタスのサラダの写真つき)
リア充「同期の仲間と花火大会だん。浴衣がカワイイー!」(花火をバックに浴衣姿の写真つき)
リア充「同期の仲間とスノボだん。マジサイコー」(カラフルなウェアを身にまとってボードを抱えてみんなでピース写真つき)
クズ 「こんな夜遅くまでかかってやっとサービス残業だん。今日は花火大会だったらしい」(花火帰りの客でごったがえす駅の写真、そこに偶然同期が写っていることには気付いているが何の問題もない)
クズ 「職場周辺の雪かきだん、腰が痛い」(どどめ色の作業着にスコップを抱えた写真つき)

須磨甫と我羅携という違いは
リア充とクズという身分の階級の差からくる
生活様式がまるで違うのだから
使用する機器が変わるのは当然のこと
呑み会とか旅行とかBBQにキャンプに花火大会、スノボ
全てクズには無縁のもの
だから須磨甫など不要
むしろクズに須磨甫など持たせたら
何をしでかすかわかったもんじゃない
年がら年中たえず社会的電網情報掲示板を
病的にチェックして
昨日から何らの変化もない状況に
誰からも何のメッセージもなく
同期からのお誘いなんて一切なく
自分が世界から切り離されていることに
絶望するだけだ

根本的な問題は
機器ではなくクズが誰からも相手にされていない
孤立した存在であるということだ
しかしそれは解決不可能だ
クズだから孤立するのだし
孤立するからクズなのだ

今日もクズは我羅携を抱え
独り世界に裏切られながら
何ら希望も未来もないまま
仕方なく生きている
同期が光を受け明るく輝き
幸せにあふれる
その見返りとして
影を引きずり闇の中に沈み
不幸せにまみれる
世界中の暗黒の全てをぬりこめられた
イケニエ

決して電子郵便や電波会話などを受信することのない
我羅携を握って
一生絶望してろ
今すぐに消え失せろ
クズ
生きる資格もないクズめ!

CoyaNote2013091

ここに至るまでに幾通りもの枝分かれがあった
二手に分かれてたり
三又だったり
四ツ角だったり
そのどれか一つでも違う道を選んでれば
こんなことにはならなかったのだ
無限にも近い組み合わせの中から
偶然が重なって
ひどく奇跡的な確率で
ありうる最悪のものを
選びつづけた結果がこれだ

もうここで運も使い果たした
あとはもう何をやったってうまくいかない
事態は悪い方へしか転ばない

CoyaNote2013092

体が重い とてもだるい
休みの日は半日以上死んだように寝てて
生きていないのと一緒
動くだけでエネルギーを無駄にしてしまうから
こうしてるのが一番

CoyaNote2013093

おくすりのせいでからだがふわふわする

地面を踏みしめてもまるで感触がなくて
数センチ宙に浮いてるみたい
これは決して優雅なもんじゃなく
決して躍動感に満ちたもんでもない
ただ中途半端
ただ宙ぶらりん

やがて体は朽ち果てて
魂だけの透明な存在になるだろう

CoyaNote2013094

鉛筆を握って書き込むことの痛み
指先が安定せず
皮膚に骨に喰い込む
当然字はろくなもんにならない
ひどく醜い
君の顔にそっくりな形が
できあがる

CoyaNote2013095

リア充どもよ
わがクズの前にひれ伏せよ

ごめんなさい ちょっと強がってみました
もう二度としません ちゃんとクズの役に戻ります
クズはリア充様を支えるただの土台でございます

CoyaNote2013096

体を上下に揺さぶる
最初は音楽を聴いていたから
それに合わせていただけなのに
すぐにそれが自分の意思とは無関係に
何らかの見えざる手によって
動かされているのだと気づく
もう止まらない
このまま上下運動を続けていれば
人類の積年の夢
永久機関にすらなれる

その方が今よりよっぽど有益だ

CoyaNote2013097

「ギュモッ」
まるでヒキガエルを踏み潰したかのような
醜い断末魔の不快な音
驚くべきは
それが君の声だということだ
何らの細工もしていない
素の君の声がなんとおぞましいことだろう

ほらもう一回出してごらんよ
ぜひとも聞きたいもんだ
どうやったらそんなにもキモイ声が出るか
不思議だ
出さないんだったら
こっちから強制的に出させる
ほら喉をこうやってひとひねり
大きな足で踏み潰すだけだ

「ギュモッ」

ほら出た なんと醜い

「ギュモッ」

ほら出た なんとキモイ

「ギュモッ」

ほら出た なんとウザイ

「ギュモッ」「ギュモッ」

もういい もう飽きた

「ギュモッ」「ギュモッ」

もういいっていてるだろ うるさいんだよ
さっさとやめろ
さっさとシネ

CoyaNote2013098

出勤日と出勤日の間の
束の間の休日
無為に殺されるためだけにあるようなもの

CoyaNote2013099

世間でいうところのゴールデンウィーク
3連休 4連休
天気は快晴 絶好の行楽日和
そんな中君はいつも通り出勤
休日の娯楽を提供する側に
休日なんてあってはいけないのだ

人が休みの日にあくせく働き
人が働いている日に申し訳程度に休む
ふだんの労働の疲労は大きく
回復するためには半日以上を
睡眠で消費してしまう

人の半分くらいしか生きてない
あとは死んだように横たわってる
生きる屍

人並みの幸せなんて味わうことは
許されていない
ゴミみたいな生き物

CoyaNote2013100

他人が働いている時にその近くをこっそりうろつくと
なんだかとっても罪悪感に苛まれる
人間としてちゃんとしてない
クズであるという自覚が
よりいっそうわき上がってくる
まあ実際クズだから仕方ない

CoyaNote2013101

たかがスーツの下取りが成功しただけで
ナニ満足してんだよ

携帯型音楽再生装置の不具合
自転車のパンク
そもそものこの現状

何一つ解決してやいないじゃないか
事態は悪い方へしか進まない

現実から逃げるな
うまくいかないことを受け入れろ

CoyaNote2013102

物持ちはいいほうなんだ
一度手に入れたものは長らく使っているよ
たとえ新しい機種が出たって
たとえもっと高性能が出たって
その時自分のものとなったやつを
使う
グレードが向上しても
特に自分には必要ない そぐわない
使いこなせないと納得させて
身の丈に合った使い方を心がけよう

しかし悲しいことにものは経年劣化する
ずっと同じままではいられない
少しずつ見た目も機能も
疲労してくる
その時にあっさりと切り捨ててすぐに新しいものを
買い求めないこと
だましだまし使い続けるしかない

そしていつかは壊れる日がくる
寿命が尽きた時
果たして次はどうするのだろうか

CoyaNote2013103

寝る前に「明日のためのお楽しみ」を作っておかないと
僕は明日生きる理由がない
それでは死んでるのとほとんど一緒だ

日常では義務としての仕事があるから
体は強制的にでも動くけど
休みの日は何をしたらよいかまったくわからずに
途方に暮れるばかりだ

明日目が覚めてとりあえずでもやることがあれば
それだけでなんとか生きていけそうだ

CoyaNote2013104

だがしかし昨夜の決意もむなしく
今日もまた懲りずに惰眠を貪り
気付いたらお昼過ぎ
しかも活動を始めた直後に
さらなる眠気が襲ってきた
耐えられないくらいの体のだるさ
悪寒が走る
何かがうまくいかない
つまづきを挽回することはできない

CoyaNote2013105

今頃何してるだろうか
きっと楽しいことだろう
君なんて物体との隔離に成功した後は

疫病神はようやく消えた

ネガティブ人間の作り方

自信
誇り
プライド
やりがい
自己実現

これらはみな仕事をする上でも
生きていく上でも必要な
ポジティブエネルギー
これらを持つことで
人は胸を張って堂々と
前を向いて仕事ができる
生きていける
その結果 リア充勝ち組になれる

しかし君の場合はどうだろうか
幼少の頃より常に他人と比較されて
劣っている 下である 駄目であると
さんざん蔑まれてきた
とにかく自分が馬鹿でカスで
救いようのないクズだと
教え込まれてきた
そして君はそうした負の期待に応えるように
君自身をそのような人間像へと作り上げていった

まだ自我が目覚める前
君は野球なんて競技をやっていた
キャッチボールをしたり ランニングをしたり
たいてい送られるサインは犠牲バント
チームのために自分を殺してランナーを進めて
次のバッターがホームランを打つから
結局君のプレーは1ミリの役にも立たない
そうやって自分の行動の無意味さ無価値さを学び
自分が何の役にも立たないクズであると知った

今では野球をやっていたことを恥にすら思う
黒歴史だ 記憶から抹消したい

その後 自我が目覚める時期
世間でいうところの思春期などという高尚な呼び方は
君みたいなクズにはとうてい似合わない
そんな頃
君はやりたくもないソフトテニスを無理矢理やらされて
すぐに辞めて
そこからだ 君のネガティブ思考が加速したのは
もとからの教育が 洗脳の効果が
ここで一気に開花した
周りもこれは見込みがあると
徹底的に痛めつけ 君の心をズタズタに切り裂いた

とある学習塾にて君と同じ志望校の彼がいれば
君は比較の恰好のターゲット
学力はもちろんのこと運動神経や性格
そして最大の違いとしての容姿を取り上げ
彼がいかに優れているか素晴らしい人物か
そしてまた君がいかに劣っているか クズみたいなカスか
それを周囲にこれみよがしに話すのだ
これで君の心は決定的に破壊され 残ったのはコンプレックスの巨大な塊

自信 地震でグラグラ揺れてとっくに倒壊 跡形もなし
誇り 埃まみれで汚れてとっくに捨てられた
プライド フライドポテトみたいに油でカラリと揚げて食べられ不味いと吐き捨てられた
自己実現 事故が実現のまちがいだろう

こうしてネガティブ人間は完成した
自信も誇りもプライドも持てない
持つことが絶対的に悪であると教え込まれた
何一ついいことのない人間
もはや生きている価値などない

自信も誇りもプライドも
持つことが許されていない
承認が永遠に得られない
君を支配する権力者が
君をクズのままにしておこうとたくらんでいる

幸せにも質量保存の法則はあてはまる
幸せの数にも限りがあるんだ
おまけに幸せってやつは寂しがりだから
幸せな人のところへ集まっていくことになる
もう絵に描いたように絶頂に達するくらい
幸せな人がいる一方で
目もあてられないくらい
不幸のどん底で絶望に打ちひしがれている人がいる
世界はそうやって成り立ちバランスがとれている
クズが

第10冊ノートを終えて

前言どおり、区切りよく新年からではなく、駆け込みのように年末から始めたノートは、およそ4ヶ月で終了した。今までが1年、2年、3年かかるのが当たり前であったことを考えると、恐ろしいくらい早い。しかしだからといって、それが内容の濃いものであったかというと決してそうではない。むしろ今までにないくらいネガティブで、後ろ向きで、日々の愚痴や自己否定ばかりのものになってしまった。ついには「本日のジヒョウ・本日のイショ」なるものまで書き出して、精神が崩壊してしまったかのようだ。

しかしまた、書くことでどうにか自分を保っていられたというのも事実だ。この4ヶ月で相当重くこたえることが次から次に襲いかかってきて、書きでもしないとそれらに押し潰されそうだったのだ。とりわけ「命」と「死」あるいは「生」についての記述が数多く見うけられるのも、そういった心境が反映されているからなのだろう。書くことで認識ができる。振り返ってみると、ほとんど無意識のうちに書いていた気がする。

驚いたことにこのノートで10冊目になる。12年間で書き続けたこと、1人の人間の生の軌跡だなんていわないが、よくここまで続いたものだ。このノートが記念となるなんてことはない。いつもどおり、ただたんたんと書いていくだけだ。

2013年5月2日 プラス思考でCoya